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2008年8月10日 (日)

北京オリンピックバレーに見る日本

 今日 テレビにて男子バレーボールイタリアvs日本を見ていたが、バレーボールについては日頃から感じていることがある。

 立ち上がり、内容あれこれよりも「場の空気」が違うと感じた。空席が目立ち、「チャチャチャ日本」もなければ「鳴り物」もない。会場の規制によるものかもしれないが、こうなるとイタリアより日本にリスクがあると考えられる。

 日本は開催条件などの事情あってのことと思うが、日頃から、国際大会を国内でしかやらない。しかも、海外へ代表が遠征へ行くことも多くない。常に戦いの場はホームゲームなのである。

 その点から見て、日本は国内でのオリンピック予選にピークを持ってきてしまっているように感じる。しかも突然受けるアウエーに近いオリンピックの雰囲気は波に乗りにくく、コート外における生活面でのストレスも慣れていない分、他国選手より大きくなる。そのような観点から、バレーボールには2点ほど改善点が見えそうだ。

 ①「世界大会を各地で開催できるように改革する」こと。

 柔道が世界大会を各地で開催してきたように、バレーボールもさらなる普及を含めて、世界各地で戦う習慣をつけ、様々な会場の雰囲気に慣れること。そして関係者はメディアと共にイタリア「セリエA」などのプロリーグやクラブとしての育成・マネジメント方法を学び生かすことや、反対に日本の特徴でもある学校部活動や企業チームを世界に紹介するなどの情報交換が重要である。

 ②「小さいころはクラブ組織の中でいろんなスポーツをかじらせる」こと。

 バレーボールがオリンピックで勝てなくなって随分経つが、古くから他種目経営を可能にしている欧米のクラブ組織が力を入れ始めると、すぐに差が縮まり、辛い部分が出てくる。近年の野球もその傾向にある。

 日本のメダル圏内といわれる器械体操や水泳、柔道競技も、実は体操クラブ、スイミングクラブ、道場など、経営スタイルは様々であるが、古くから整っているクラブ系スポーツに支えられてきた種目である。ただ、日本はまだ単一競技のクラブ経営が多いため、会費収入そのものが少なく、マネジメントが難しい。故にメダルを増やしたければ、いくつも種目経営できる総合的なクラブが日本では重要になってくる。日本のJリーグや総合型地域スポーツクラブはそのあたりもビジョンの一部としている。

 また、少子化や学校再編の影響を直に受けてきた、中学・高校部活動は、男子バレーボール部員など、団体種目の確保が難しくなってきた。今後は学校の枠を超えた地域クラブへ、夢ある子供達が自ら手軽に足を運び、いろんなスポーツを楽しみながら、どのスポーツにでも最終的には選んで打ち込めるよう整備するべきと考える。そこから育つ選手の方が、少年期に運動神経回路が多く出来上がり、些細な差で勝敗が分かれる世界の舞台でも、諸外国相手に萎縮することなく戦える。

 他にもたくさんあるが、上記を意識してスポーツ環境を整えることで、競技レベルだけでなく、豊かなスポーツ経験から育まれる人間性など、現代社会の不足しがちなビタミン剤としても生かされ、よりスポーツの価値を高められるのでは・・・と感じる。

 見ていたバレーボールはこうしているうちに、「いつもと変わらないイタリア」と、大舞台で「何かを変えなければと必死になる日本」がテストマッチをしているかのように終わってしまった。まだ初戦なので、吸収力ある日本人パワーに期待したい。

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コメント

バレーボールの国際大会の世界各地の転戦はあり得ません。
なぜならマイナースポーツのバレーに
あれだけお金を投じて盛大に盛り上げるのは
日本だけだからです。
さらにジャニーズとタイアップして
新しいグループ発表の場と化している現状を
テレビ局が変える訳もなく、
さらにバレーボール協会にもお金が
転がり込むのですから、まずもって協会の体質が変わらなければ無理な話です。

バレーに限らず日本のスポーツ界の非効率化、封建主義を打破しなければ何も変わらないでしょう。

投稿: | 2008年8月10日 (日) 20時57分

コメントありがとうございます。

 私も簡単にいく作業ではないと認識していますが、「あり得ない」ことを「どうするとできるのか」リスクを承知で誰かが鉈を振っていくことが重要でしょうね。
 サッカーも数十年前は「日本でプロなんてできるわけないだろー」と経済界や関係者を始め、多くの方々が断言していました。
 お金も、無いならどうすれば回すことができるのか、しっかりマネジメントできる人を協会も採用していく時代に来ていると思います。
 ビジョンを掲げれないまま、目先の事業展開だけで改善していくのは、おっしゃるとおり難しいと思います。

投稿: GM | 2008年8月11日 (月) 13時19分

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